2022/11/17 16:41

「いつも心が表現されていなければならない」と注意していた。 
練習の時からすでにひとつひとつの動作に 
音楽的感情をこめていれば、 
うるわしい弾き方を再現するのに、 
ただ自動操縦パイロットを信頼していればよいのである。

最高の集中力は、自分が弾いているすべての音について 
自分が感じているから自覚する時に発揮される。 
こうした自覚によって、作曲者の意図に親しく近づくことができる。 
感情が筋肉を通して反射運動に織り込まれるように、 
無味乾燥な機械的弾き方も、 
同じように反射運動にたたきこまれてしまう。

『心で弾くピアノ』 written By セイモア・バーンスタイン