2026/10/11 18:25


昨日に引き続き、九谷の作家・吉田勝山の作品を紹介させていただきます。

昨日は、李朝陶磁を思わせる2つの花器を紹介しました。

今日は一転して、色絵で龍を描いた3つの器です。

まずは、小さな馬上杯。

直径5cmほどの小さな器ですが、赤、緑、黄を使い、龍や波、宝物を思わせる文様が細かく描き込まれています。

これだけ小さな器に、これだけの絵付をする。

小品だから簡略化するのではなく、小さな器の中にひとつの世界をつくろうとしているような密度があります。

こちらはすでに売約済みとなりました。ありがとうございました。

次は、3寸ほどの小鉢。

見込みには龍が大きく描かれ、外側にも龍や波、宝物を思わせる文様が器を巡るように続いています。

中国の元から明代にかけて発達した色絵磁器を思わせる意匠ですが、古典的な文様を細かく描きながらも、どこか堅苦しくならない。

赤、緑、黄の鮮やかな色と、少し伸びやかな筆の動きによって、勝山らしい軽やかさが残っています。

そして3点目は、5.5寸の鉢。

こちらも同じように龍を中心とした色絵ですが、器が大きくなることで、文様の広がり方も変わってきます。

見込みの龍を中心に、周囲へ文様が展開していく。小さな器では凝縮されていた絵付が、ここでは器面を使ってのびのびと広がっています。

同じ龍文でも、器の大きさや形が変われば、絵付の印象も変わる。

3つを並べてみると、勝山がひとつの意匠を単純に繰り返していたのではなく、それぞれの器に合わせて絵を組み立てていたことが伝わってきます。

前回まで紹介してきた青磁、赤絵、李朝陶磁を思わせる染付。そして今回の華やかな龍文。

こうして続けて紹介していると、改めて勝山の仕事の幅を感じます。

5.5寸鉢もすでに売約済みとなりました。ありがとうございました。

3寸鉢は、現在オンラインショップに掲載しています。